小田部校区は福岡市の西部にあり、東西、南北ともに1km弱の校区に約10,000人が暮らしています。生活基盤が十分に整っていながらも田畑が残っており、西側には室見川の河畔公園が広がる静かな住宅地です。
だいこんの会はこの小田部校区で活動している自主防犯パトロール隊です。主に青色回転灯を装着したパトロールカーでの校区巡回や登校時の交通指導などの活動を行っています。
だいこんの会は平成13年4月に結成されました。そのきっかけとなったのは地域の子どもが狙われた事件でした。当時、子どもを狙った痛ましい事件が相次いで発生していました。そこで「地域の子どもたちを自分たちの手で守ろう」のかけ声の下、保護者と地域住民によるパトロールカーが走り始めました。
当初は無謀とも言われた取り組みでしたが、やがて犯罪件数の減少や防犯意識の向上などの効果が見られるようになりました。この活動が、今では全国で取り組まれている青色防犯パトロールのモデルとなりました。
だいこんの会のメンバー
現在のメンバーは約40名です。年齢は30代から70代までで、職業はさまざまです。全員が子どもたちのため、地域のために何かできることを、と参加しています。転出しても引き続き活動しているメンバーもいます。子育てが一段落したから、あるいは定年退職後に地域への恩返しをと参加しているメンバーもいます。
だいこんの会の活動費
パトロールカーの運行・維持にはガソリン代の他にも経費がかさみます。そこでだいこんの会では、校区のバザーなどで、自分たちで生み出した『こたべ餅』を販売し、その利益を活動費に充てて自主的な活動を継続しています。
だいこんの会の収支はおおむね以下のようになっています。
バザー収益とは、夏祭り、小学校のバザー・友愛セール、公民館文化祭の3回分で、このうち7割を夏祭りが占めています。講師謝礼とは、防犯団体等で講演させていただいた際の謝金です。校区の団体や個人から毎年寄付をいただいています。小田部小学校PTA、原北中学校PTAからも助成をいただいています。また、バザーの際に設置されている募金箱に募金を寄せていただいています。ありがとうございます。これらで、毎年自主財源が確保できています。
パトロールカー運行のための経費はガソリン代と車両維持費をあわせたものです。また車検や次回の車両購入に備えた積立も行っています。
収入と支出
だいこんの会のあゆみ
平成13年4月 |
小田部小学校の保護者の有志でだいこんの会が結成される |
初代パトロールカー登場 | |
日本初の自主防犯パトロールカーが校区の巡回を始める | |
平成13年8月
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「こたべ餅」デビュー 以来小田部の名物として定着するとともに、自主財源確保の目処が立つ |
平成15年4月 | 小田部校区自治協議会の発足に伴い、地域の組織として幅広く活動を開始 |
平成16年5月 | 福岡市「やる気応援事業」に応募 16~18年度に助成を受ける |
平成16年10月 | 全国地域安全運動中央大会において「社会安全貢献賞」を受賞 |
平成17年2月 | 初代パトロールカー引退・2代目パトロールカー登場 |
パトロールカーに青色回転灯を搭載する | |
平成19年7月
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ACジャパンの地域キャンペーンCM「親父たちのパトカー」に1年間出演する |
平成19年11月 | 2代目パトロールカー引退・3代目パトロールカー登場 |
平成20年1月 | ホームページ開設 |
平成20年10月 | パトロールカーの巡回エリアを原北中学区とする |
平成21年10月 | 全国地域安全運動中央大会において2度目の全国表彰を受ける |
平成22年10月 | 安全・安心なまちづくり関係功労者内閣総理大臣賞を受賞 |
平成23年2月 | 10周年記念式典・祝賀会を挙行する |
令和 2年12月
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3代目パトロールカー引退・4代目パトロールカー登場 |